大豆の主な栄養素
栄養バランスに優れ、豆腐を始め味噌、醤油などの様々な食品に使用されている大豆。
大豆は特にタンパク質が多く含まれています。その大豆タンパク質には、人の体に必要な必須アミノ酸がバランス良く含まれています。
さらに大豆イソフラボンやサポニン、レシチンなど大豆特有の成分もあります。

大豆のタンパク質量
タンパク質を多く含むのは一般には動物性の食品(牛、豚、鳥、魚介、卵など)です。
しかし、畑の肉とよばれる大豆は、ゆでたもので100g中16gと非常に多くのタンパク質を含みます。
その他、タンパク質は穀類や野菜類にも含まれていますが、野菜類で最もタンパク質量の多いにんにくでも6gです。
●各食材100g中のタンパク質量
あじ | 20.7g | さば | 20.7g | 牛(赤肉) | 20.2g |
豚(赤肉) | 19.7g | 鶏(ささみ) | 24.6g | 牛乳 | 3.5g |
大豆(ゆで) | 16.0g | やまと芋(生) | 4.5g | にんにく(生) | 6.0g |

大豆に含まれる良質なタンパク質(必須アミノ酸)とは
タンパク質はアミノ酸で出来ています。また、人間の体も20種類のアミノ酸で構成されています。
これらのアミノ酸は、人間の体内で作り出すことの出来る非必須アミノ酸(11種類)と、体内で作り出せないため食品から摂取しなければならない必須アミノ酸(9種類)に分類されます。
これらのどのアミノ酸が不足しても筋肉や血液、骨などの合成ができなくなってしまうとされています。
一言にタンパク質と言っても、タンパク質を構成するアミノ酸は食品によって異なっています。
そのため、食品からの摂取が必要である必須アミノ酸をバランス良く含んでいる食品の摂取が重要になります。
(タンパク質に含まれている必須アミノ酸のバランスは、アミノ酸スコアで知ることができます。)
また、1種類の食品から必要量のすべてを摂るのでなく、組み合わせて食べると、アミノ酸を補い合うと同時に、その他の栄養素をバランス良くとることができます。

アミノ酸スコアとは
アミノ酸スコアとは、タンパク質に含まれる9種類の必須アミノ酸のバランスを数値化したものです。
アミノ酸スコアが100の食品は、必須アミノ酸をバランス良く含む食品であると言えます。
大豆が畑の肉といわれる理由は、タンパク質量が多く、アミノ酸スコアが100で必須アミノ酸のバランスが良いためです。
●各食品のアミノ酸スコア
大豆 | 100 | 牛肉・豚肉・鶏肉 | 100 | 牛乳・卵 | 100 |
小麦粉 | 38 | 精白米 | 65 | じゃがいも | 68 |

大豆に含まれる機能成分
近年、食生活の多様化から健康を意識した食への関心が高まっています。
その中でも、大豆は機能性成分を豊富に含むことから、食品、健康食品への利用が注目されています。
●大豆に期待される生理機能
機能性成分 | 期待される効果 |
大豆オリゴ糖 | 腸内環境改善効果 |
イソフラボン | 骨粗しょう症に効果 |
大豆タンパク質 | コレステロール低下作用に効果 |
βコングリシニン | 血中中性脂肪低減効果 |
グリシニン | コレステロール低下作用に効果 |
レシチン | 脳の老化防止 |